東北紀行 (20頁)
東北地方の主に内陸部の土地々の観光、温泉、歴史を巡ってます。
( 「日本周遊紀行」の続編)
平成年22年(2010年)10月秋季
福島県⇒宮城⇒岩手県秋田県⇒山形


祝い・・!!、東北・平泉地方の歴史敵文化が2011年6月、
「世界文化遺産」に登録されました。


東北紀行2010


     詳細目次         
小生の旅と山旅  日本周遊紀行  世界遺産と鎌倉・湘南  日本周遊ブログ  日本周遊写真集T


【本文関連情報




 東北紀行(38)花巻 「宮沢賢治人物像」   ,



 
 宮沢賢治(記念館)


宮沢賢治は1896年(明治29年)8月27日、花巻の母イチの実家で生まれている。(1896-1933)
盛岡高等農林卒業後(現岩手大学農学部)、花巻で農業指導者(花巻農業学校教師)として活躍のかたわら創作活動をして詩人・童話作家としての名を上げる。 
又、自然と農民生活で育まれた独特の感覚や宗教心に目覚め生涯、法華経を敬信したとされる。
童話「銀河鉄道の夜」、「風の又三郎」、詩集「春と修羅」など多くの作品を残している。

転機となったのは29歳の時に「草野心平」と巡り会ったことであり、彼の積極的な紹介により宮沢賢治の名前が世に少しずつ知られるようになっていく。
1933年(昭和8年)9月21日午後1時半、花巻の宮澤家で結核のため死去、享年37歳の若さであった。


1931年に東北砕石工場技師の技師を担当するが東京で病に倒れ、帰郷して創作に専念するようになる。同年、手帳に『雨ニモマケズ』を書き留める。 
又、鉱山会社勤務の経験や近隣を走る「岩手軽便鉄道」(現在の釜石線)に度々乗ったことで鉄道の駅舎の命名や東北地方では有名な座敷童(わらし)をモチーフした「風の又三郎」や「銀河鉄道の夜」の創作が実を結んだとも云う。



宮沢賢治の数ある作品の中で、『雨ニモ負ケズ』は余りにも有名な詩であり、何行かは暗唱できる方も多いことだろう。
死後発見されたとされるが、死の2年前に書かれたものという。 
「東北砕石工場」の技師となり、夢を抱いて上京したが運命は皮肉だった。 
その時期、賢治は急に発熱をして倒れ、その症状は思いの外深刻なもので、遺書を書いたほどだったという。 
何とか花巻の実家に戻った賢治だったが、床に伏せる日が延々と続いた。
そんな時、枕元に置いていた手帳に書いたものが、この「雨にも負けず」という散文であった。

一人の農民と して生きていきたいという賢治の理想とともに、行間には生に対する渇望と死の覚悟が読みとれる。

次回、賢治 「雨にもまけず



.
【本文関連情報




 東北紀行(39)花巻 「雨ニモマケズ、風ニモマケズ」   、




 宮沢賢治(記念館)


『 雨ニモ負ケズ 』・宮沢賢治  、


雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイイトイヒ
北ニケンクワヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒドリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ



雨ニモマケズ

『 人間というものは、死というものが、身近なものに感じられるようになった瞬間、初めて生というものの尊さを実感として受け止められるのだなと思った。
そして賢治死後、68年経った2001年賢治がこれほど日本中の人々に愛され、新たなる国民文学とまで表されている秘密の一端が分かったような気がした。
それはあらゆる事について、彼の紡ぎ出す言葉の一語一語が、他人や世間に「こうしろ」「ああしろ」などとおこがましいことは一切言わずに、「サウイフモノニワタシハナリタイ」としてあくまで「一人称」(自分の問題)として語る賢治の心の優しさと謙虚さにあるのではないか、ということである。
このようにして、賢治個人の「諦め」は、一種の悟りの心境にまで変化を遂げ、ついには単なる諦めが「諦念」となり、日本人いや人間精神のもっとも美しい心境を描いた「雨にも負けず」の詩文として結晶したのであろう。 』

識者・佐藤氏評】   http://www.st.rim.or.jp/~success/amenimo_ye.html


見学序に、孫の土産として「風の又三郎」と「銀河鉄道の夜」の冊子を購入して記念館を退出した。

次回、「新渡戸記念館




【本文関連情報




     詳細目次         
小生の旅と山旅  日本周遊紀行  世界遺産と鎌倉・湘南  日本周遊ブログ  日本周遊写真集T
日本周遊紀行:詳細目次
詳細目次(東日本)  信越・東北西沿岸 北海道T、世界遺産:知床 北海道U 東北・東沿岸 関東沿岸
詳細目次(西日本)  鎌倉・湘南 東海 近畿 四国 山陽 九州(北、西) 九州(南) 九州(東)  沖縄  
               山陰・北近畿  
北陸  世界遺産:紀伊熊野 石見銀山
【旅のリンク集】
旅の紀行・記録集
山の紀行・記録集 山のエッセイ
「旅行リスト」
日本周遊紀行「東日本編」
日本周遊紀行「西日本編」
日本周遊紀行 (別URLです)

【日本の世界遺産紀行】 
北海道・知床  
白神山地 
紀伊山地の霊場と参詣道 
安芸の宮島・厳島神社  
石見銀山遺跡とその文化的景観 

ハワイ旅行2007
九州旅行2008
東北紀行2010
沖縄旅行2008
北海道道北旅行
北海道旅行2005
南紀旅行2002

古都鎌倉紀行
「山行リスト」 

立山、剣(天の記)(1971年)
白馬連峰登頂記(2004・8月)
北ア・槍−穂高(1968年)
上高地・明神(2008年)
南ア・北岳(1969年)
八ヶ岳(1966年)
八ヶ岳越年登山(1969年)
谷川岳(1967年)
尾瀬紀行(1973年)
丹沢山(1969年)
西丹沢・大室山(1969年)
西丹沢・檜洞丸(1970年)
丹沢、山迷記(1970年)
奥秩父・金峰山(1972年)
「上高地雑感」
「上越国境・谷川岳」
「丹沢山塊」
「大菩薩峠」
 


スキーの記録  
「スキー履歴」




inserted by FC2 system