東北紀行 (42頁)
東北地方の主に内陸部の土地々の観光、温泉、歴史を巡ってます。
( 「日本周遊紀行」の続編)
平成年22年(2010年)10月秋季
福島県⇒宮城⇒岩手県秋田県⇒山形

祝い・・!!、東北・平泉地方の歴史敵文化が2011年6月、
「世界文化遺産」に登録されました。


東北紀行2010

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 東北紀行(81)銀山温泉 「小関館」 



「湯けむり」が導くロマンチックストーリー・・・、

銀山温泉の温泉街を形づくる旅館は10軒強と決して多くはないが、実際に大正時代から建つ建物だけでなく、後から増築や改築などを行う場合でも正面付近は大正時代の雰囲気を保つように配慮されているようである。

逆に、奥の方の間取りや水周りの設備、昇降施設などは近代的に整えつつあるようで、現に能登屋などは上り下りのエレベーターやシステムバスなども設置されているようである。

従って、湯治場風に昔の面影をそっくり残していて、軋む廊下や磨り減った階段、障子を開くと殺風景な部屋など、今で言う不便さを厭わないノスタルジックな様相を期待すると裏切られることもありそうだ。

銀山温泉の大小を問わない宿泊所は、大方、食事つきのそこそこのサービスで、値段もそこそこになっているのである。


 
 内外とも昔の姿を留める・・?、「小関館」



但し、小関館は木造三階建で、館内は時代劇に出てくる旅籠のような感じだという。
床も軋むし、お隣さんとはふすま1枚で仕切っただけの部屋で、館内全体が往時のままの姿であるという。 
プライバシーなど関係なく、昔も面影を懐かしみ、旅にロマンを感じたい人にはお勧めかもしれない。

ところが、レトロな銀山温泉の代表格とされ、内外とも惚れ惚れするような佇まいの小関館は、玄関先に「休業」という手書きの張り紙がしてあった。 
但し、歓迎の看板には「日帰り入浴歓迎します」と書かれていた。 


近年まではごく普通の宿であったが、いつの間にか立寄り「のみ」、日帰り温泉客のみの休憩施設になってしまったらしい。

旅心をもつ人々に好かれた宿も、現代版、普通の観光客の所謂、苦情やコメントには対応しきれなくなったのかもしれない。 
或は、改装、改築のための一時休業か・・?定かではない。

次回、銀山温泉の足湯・「和楽足湯



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 東北紀行(82)銀山温泉 「足湯」 ,


 
 夜の足湯・「和楽足湯」より温泉街を望む


 
 昼間の足湯風景



温泉街の各旅館などを観察しながら、銀山川を挟んでのんびりと一周して足湯のところまで戻ってきた。 
夜が更けて足湯の湯煙が一段と多く沸きあがっている。 
町中を流れる銀山川沿いに設けられた共同足湯で、「和楽足湯」と正式な名称が付いているらしい。

着物の裾まくって脛を湯に突っ込むと、やや熱めの温泉感触が次第に脳天にまで達する。
この足湯の湯煙を通して温泉街を伺うと、何ともいえぬ風情が漂っているのを改めて知らされる。


ところで、足湯というのは他の温泉街でもそうだが概ね、中心部にあってポイントの一つとなっている。
そして、そのことが温泉街の雰囲気的効果を出しているものである。 
足湯は単なる足湯ではなく、宿泊している観光客を温泉街へ繰出させ、序にお土産でも見ようとする効果もあるという。

又、湯気が立つ様子は、温泉地の雰囲気を盛り立て、存在価値を高める効果もあるようだ。 銀山温泉の場合、足湯が観光スポットの一つになっていて、しかも、温泉街の景観に取り込まれていて更に効果を発揮しているようである。


気が付くと銀山川に数種の橋が架かっている。
銀山温泉では特徴的で表情豊かな木造の三〜四階建ての建物が銀山川を挟んで一応に観られるが、どの橋からも同じように豊かな建物群が見ることができる。 
強いて言えば銀山川に架かる橋そのものが代表的景観を形作っている脇役でもあるようだ。

思い出すと山陰地方で有名な「城崎温泉」も、大谿川(おおたにがわ)に架かる個性豊かな橋と両岸に植生された柳が、詩情あふれる旅館街を形成しているのである。

城崎温泉」 http://outdoor.geocities.jp/n_issyuu2005/nn-25.htm  



銀山温泉」は、温泉街が僅か160mの長さの中に、銀山川を中心に建物が22 軒、旅館が14 軒しかない山間の小さな温泉地である。 
しかし、近年観光客が飛躍的に伸び、非常に人気の温泉地の一つとなっている。

人気の理由の一つとして挙げられるのは、「大正ロマン」と称される、表情豊かな建物群を眺める街並景観を有しているところが最大の価値なのである。
更に、ガス灯や石畳、そして足湯などを設けることにより、平成の今になっても銀山温泉の散策を楽しみ満喫することができる訳である。




夕食後の一服も終わって、温泉街へ繰り出す酔客も次第に多くなり、人のざわめきと下駄の音が響き渡る。
我等はこのあたりで宿に戻ることにする。

宿泊している松本旅館は、どちらかといえばこの大正ロマン溢れる木造作りの建物群とは違って、鉄筋コンクリートの高層(五階)建物である。 
従って、この温泉街とは違和感を覚えるが、表の面などはそれなりに装いを凝らし、特に景観を害するようには見受けられないし、ある意味の心配りは感じられるのである。
部屋で一服した後、再び就寝前の一浴をする。


ここ松本旅館の浴槽は内湯のみであるが、床板,浴槽の縁,そして浴槽とどれも真新しく、床から浴槽まで総檜造りで,なかなか雰囲気が良い。 
お湯は透明感のある源泉がサラサラとかけ流しており、かなり熱めであるがマイルドな硫黄臭の香りがあり、泉質は効能が期待されそうである。 
浴槽がやや小さめなのは昔ながらの温泉の使い方をしており、その為、源泉かけ流しの量と浴湯温度の関係を考慮した上で湯船を満たす為としているらしい。

泉 質は、含硫黄−ナトリウム−塩化物−硫酸塩温泉
効 能は、胃腸病・神経痛・創傷・皮膚症・婦人科疾患・痔疾・リウマチ

次回、「遊歩道と銀山跡




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