東北紀行 (26頁)
東北地方の主に内陸部の土地々の観光、温泉、歴史を巡ってます。
( 「日本周遊紀行」の続編)
平成年22年(2010年)10月秋季
福島県⇒宮城⇒岩手県秋田県⇒山形


祝い・・!!、東北・平泉地方の歴史敵文化が2011年6月、
「世界文化遺産」に登録されました。


東北紀行2010


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 東北紀行(50)乳頭温泉 「鶴の湯の大露天風呂」  ,



 

 

  
 風雅な「鶴の湯」の大露天風呂 (tga66―68)



さて、大露天風呂であるが・・、

巨大な野天浴槽は「中の湯」の更衣室が入り口部分となっていて、女性の通浴口付近は狭くなっているて、奥へ行くに従って広さが増している。 
中心部に自然に出来ていたのか、或は人工的に人の手によって造り上げたのかは不明だが、程よく岩が湯面より突き出ていて、何ともいい造形美を形作っている。 

通路の縁(へり)には枯れた木を柱にした簡単な脱衣所があり、周りは時節柄ススキの穂が湯面に垂れ下がっていて、何れも良い風情を出しているのである。
浴槽の底には玉砂利が敷き詰めてあって、突き出た岩の周囲の底からは熱いぐらいの源泉が吹き出ている。

お湯は、文字通り乳頭から搾り出したような色で、湯温も申し分ないくらいの温めの温度であり、長時間浸かっていられるのが嬉しい。
湧き出す源泉を尻に感じながら、隣に浸かっている埼玉から来たという男性と、

「 いい湯ですね。やっと鶴の湯に来れましたよ 」
と伺いをたてると、

「 私も長い間の夢でしたが、ようやくそれが叶いました 」
と同様に、しみじみと湯に浸かりながら幸福感にも浸った様子で会話を交わした。


興味津々で周囲をキョロキョロしている時、女性側の露天からバスタオルを胸に当てた若い女性(・・?)が三人ほど、イソイソと入ってきた。 
前はともかく、女性の横のくびれた体のラインが見通せて、男たちは一瞬注目したほどだ。 ただ、湯の中に浸かってしまうと白濁しているため全く透けては見えない。 
これを取っても女性には優しく、好都合の温泉なのである。


ここ鶴の湯の「野天風呂」では人目を憚らない。
尚且つ、通路に面した丸見え浴槽でありながら「バスタオルを巻いての入浴はご遠慮ください」とか「水着は禁止」などといった野暮な表示はどこにも一切ない。 
普通なら湯が汚れるとか、風情を壊されたくないという理由で禁止しているところが多いはずである。

一方、近頃の温泉ブームでは混浴風呂が一種の「売り」となっていて、女性でも珍しがって嫌がる人は少ないとされる。 
それに、女性ならずとも本来の温泉好きには水着やタオル着用を嫌がる人もいるとも聞く。
だが、こちら鶴の湯では委細構わずどちらでもよろしい一方、女性の立場や心理をある程度は理解しているとも感じる。

ここ鶴の湯は、女性連は女性専用の「中の湯」から細長く通じているので、浸かりながら寄ってくれば、後は白濁しているので男供の妙な目も余り気にならず、悠々と浸かることも出来るのである。

何れにしても、確かにここの野天風呂は独特の趣があり、特に薄暗くなってからランタン(カンテラ)の明かり下、仲良く男女混合で湯に浸かるには最高の所であり、気分も上々である。 

次回も「大野天風呂」の続き



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 東北紀行(51)乳頭温泉 「鶴の湯の大露天風呂(2)」  ,




 鶴の湯の女性用露天風呂の入口風景 (tga69)


 
 鶴の湯の風雅な女性用露天風呂
 (下図、正面の石塔シンボルが気に掛かる・・?。 tga70 tga71)



混浴の大露天風呂の次に、女性専用の立派な露天風呂もあります。
こちら「鶴の湯」は、歴史ある温泉には珍しく女性の方には男性以上に気を配った風呂が充実しているようです。
まずは、女性の野天風呂の入り口は二つあって、白湯・黒湯の建屋の横を暖簾を潜って行く野天風呂専用の通路と黒湯の脱衣室からの入口があるようです。 ただ、専用入り口だと外で脱衣をしなければならず、黒湯の方から入るほうが無難らしい。

四角い木製の浴槽は、10数人入ってもゆったりしていて充分の広さである。
周囲は広々として目の前には鮮やかな野外模様が展開し、今はススキの穂が風情を出していてなんともいいらしい。 
鶴の湯温泉の女性の野天風呂(大白の湯ともいうらしい)は、完全な野外にあって浴槽の木の温もりもあり、温泉は若干温めで長時間に浸かれるのもいいという。


尚、こちらの混浴大露天風呂は旅行雑誌などのアンケートでは、温泉100選の「露天風呂の部」で第1位を獲得しているという。

結果、鶴の湯といい露天風呂といい、余に有名になりすぎて日帰り入浴客が多くなり、土日は勿論、平時でも大混雑するという。 
お風呂の規模に対して人が多すぎ、こうなると混浴風呂など気になってとても温泉情緒を味わう余裕は無いであろうとも。 ただ、あの有名な鶴の湯に行ってきました、という事実だけに成りかねないのである。

更に一言云うならば、ここの鶴の湯をはじめ乳頭温泉全般、ゆっくり湯に浸かって、のんびりする所であり、他の温泉街のように忙しく湯巡りなどをするところではないと感じ入っている次第である。


又、この温泉棟である外湯一帯は、野暮なシャワーつきの洗い場や洗剤、石鹸などは一つも置いて無く、とにかく、脱衣所もすべて簡素な木造りで、中には、ぶっつけで作ったような棚に脱衣籠が無造作に置かれているだけ。 
扇風機やドライヤーはおろか洗面台も時計もないという徹底ぶり。 
それに、入浴の心得だとか注意事項などの表示もなく、せいぜい盗難防止の注意だけ。

俗っぽいことは一切無く、それらが秘湯としての趣を一層増してくれているのである。 
とにかく浴衣を脱いでお湯につかる、 ただ、ひたすら浸かるだけ、浴びるだけなのである。それだけで満足なのである。

こちらは奥山の大自然の中にスッポリ治まっている天然秘湯であり、効能豊かな温泉で、しかも4種類とか6種類の源泉が体験できる貴重な源泉風呂なのである。
天然自然の中で「」を養い、温泉成分を体一杯に浴びるだけで十分すぎるのである。 

尚、泉質は含重曹・食塩硫化水素泉で、浴用の適応症は高血圧症、動脈硬化症、リユウマチ、糖尿病、皮膚病に、飲用適応症は糖尿病、慢性中毒、リユウマチ、通風、便秘など。
詳細は巻末に記載します。

次回、「鶴の湯の宿」




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