東北紀行 (34頁)
東北地方の主に内陸部の土地々の観光、温泉、歴史を巡ってます。
( 「日本周遊紀行」の続編)
平成年22年(2010年)10月秋季
福島県⇒宮城⇒岩手県秋田県⇒山形


祝い・・!!、東北・平泉地方の歴史敵文化が2011年6月、
「世界文化遺産」に登録されました。


東北紀行2010


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 東北紀行(66)湯沢 「小野小町」  ,


横手、湯沢と出羽の国・秋田有数の都市ながら、周囲は穏やかな山並みに囲まれて、如何にも内陸の都市という感じである。 
特に湯沢市は、すぐ横を県最大の雄物川の清流が流れ、きれいな水と豊かな自然の中で、街は清楚に佇んでいる。

雄物川は、江戸期まで日本海へ連なる水運が盛んだったらしく、上り舟には海産物などを、下り舟には米や農産物を主な積み荷とした。 
内陸は米所でもあり、所謂、御物(年貢米)を運んだことから「御物川」転じて「雄物川」となったという。


湯沢は、名前の名が示すとおり山間には多くの温泉があり、その名が付いたともいわれる。
小安峡温泉・秋の宮温泉郷、大湯、新湯、泥湯など、出湯の宝庫でもある。
小生は、これから山あいの秘湯、迫力の大噴湯を誇る泥湯、川原毛地獄へ向かうのである。


湯沢市街の南、須川から左、県道51から目的地へ向かうのであるが、所々に「小野小町の里」と名札が立っている。 
そう、ここ雄勝町(湯沢市雄勝町)は秋田美人の元祖・小野小町に所縁のある町らしい。
当地区には小野という地名もあり、小野塚(小野良実の墓)や小野小町の伝承、伝説の史跡が密集しているという。

小野小町は平安前期の女流歌人で、絶世の美人といわれ、全国に数々の伝説が作られている。
ご存知、「あきたこまち」や秋田新幹線の「こまち」の由来にもなっている。


小野小町は、平安時代前期9世紀頃の女流歌人、六歌仙・三十六歌仙の一人である。

『 花の色は  うつりにけりな  いたづらに
          わが身世にふる  ながめせしまに
 』
(桜の花の色はすっかりあせてしまったことよ。長雨がふっていた間に。わたしの美しかった姿かたちもおとろえてしまった。むなしく世をすごし、もの思いにふけっていた間に)


その小野小町は小野良実の娘とされる。 
京都の貴族・出羽郡司小野氏は、この小野地区に館を構え、周辺は小野千軒と言われる程に大きく発展したと言われている。 
その後、在地豪族の娘・大町子との間に小町をもうけ、13歳の時に都へ連れて帰り氏族の一人として教育をした。

15歳ころ歌才をうたわれ、仁明天皇近くに更衣として仕え、正六位に叙せられ30歳ごろ後宮を退いた。40歳ほどで故郷に帰り、90歳を超えて一生を終わったという。

容姿の端麗さは宮中一と云われ、今ではエジプトのクレオパトラや中国の楊貴妃と共に世界三大美人と呼ばれている。 
その為か多くの伝承や伝説など全国各地で見られ、実在の人物ではあるが、小町の一生は謎に包まれているともいう。

次回、「泥湯温泉



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 東北紀行(67)湯沢 「泥湯温泉」   、




 泥湯温泉付近の道路周辺の様子; 噴気がモウモウと立上る




この後、県南の山中にある「泥湯温泉」と川原毛地獄(秋田県湯沢市高松)を訪ねることにする。
川原毛地獄は日本の日本三大地獄の一つであり、他の青森下北の「恐山」及び富山の立山連峰の高所、室堂にある立山地獄(地獄三霊地)は既に観光しているので残りの当地を目的地をしたのである。

小生のホームページ 「日本周遊紀行」 リンク  「恐山
小生のホームページ 「立山・剱岳登山」 リンク 「立山地獄



秋田県道51号線、通称、湯沢栗駒公園線を20kmほど進み、木地山高原付近より右手の山中に分け入る。
並行している渓谷の名称が「三途の川」というのが如何にもそれらしい名で、この先には即ち「地獄」が存在するのである。


山間のくねった道を暫し進むと、前方になにやら怪しげな白煙が立ち上っている。 
車はというより道はそれに向かって進んでいるようだ。 
果たしてその正体を見た・・!、

道路のすぐ横の山肌よりモウモウと蒸気が吹き上がっている。 
否、山肌もそうであるがこの道路からも噴出しているのである。 

エッ、道路から・・?、そしたら車なんかは走れないんじゃないの・・?、
そうなのである。 

しかし、道路の路面には分厚い鉄板が何枚も敷かれてあって、手前には「有毒な硫化水素ガスが発生しているため、素早く通過してください」との注意書きの看板が立っていた。
周囲は地獄のように白茶けて、硫化水素ガスの噴煙が舞い上がっている。
短時間車を停めて柵越しに覗くと、あちこちで高温の温泉が噴き上がっているのが見える。


そういえば思い出したことがある・・!!
数年前、この泥湯温泉で一家4人がガス中毒死した事故があった。
2005年の年末、雪深き当地温泉場で東京の御一家が宿泊客として温泉保養に来ていたが、
雪の上で遊んでいる時に、誤って踏み抜いて落ちてしまう。 
この空洞の表面は雪に覆われて落とし穴の様になっていた所で、穴は、直径2m、深さ1.3mでトンネル状の空洞になっていたそうである。 
この穴に硫化水素ガスの溜まっていて急性硫化物中毒で死亡したらしい。  
痛ましい事故であり、それにしても温泉のガスもこうなると怖いもんである。



この地域には更に注意書きがあって・・!、
泥湯温泉地帯は、熱湯や硫化水素ガスが発生している場所があり、危険ですので赤色で示した立入禁止区域には絶対に入らないでください。特に積雪期は、雪の下に硫化水素ガスがたまっている雪洞が形成されている可能性がありますので、雪の上には絶対に上がらないでください。
「硫化水素ガスの特徴」
「無色透明で,その存在を目で確認することは困難です。ゆで卵の腐ったような臭いがしますが,ガスの濃度が高くなると臭いを感じません。そのガスを吸い込むと,瞬間的に意識がなくなり,そのまま放置すれば死に至る場合もありますので,ご注意ください


次回、「泥湯温泉郷




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