東北紀行 (46頁)
東北地方の主に内陸部の土地々の観光、温泉、歴史を巡ってます。
( 「日本周遊紀行」の続編)
平成年22年(2010年)10月秋季
福島県⇒宮城⇒岩手県秋田県⇒山形


祝い・・!!、東北・平泉地方の歴史敵文化が2011年6月、
「世界文化遺産」に登録されました。


東北紀行2010


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 東北紀行(89)蔵王 「温泉と酢川神社」  ,



 酢川神社の参道



山形市街地を右に見ながら、上山IC手前、蔵王温泉へ至る高原道路へとすすむ。
急な上り坂を曲りくねりながら間もなく温泉街へ到着した。 

蔵王には会社の保養所もあり、スキーなど家族で何度か訪れているので、街の様子は些か承知はしていた。
珍しい、くの字に曲がるロープウェイ山麓線や中央ロープウェイの山麓駅を右に見ながら、先ず、観光案内へ向かい案内書、パンフレッドを戴きながら序に周辺の立寄り湯の良さそうなところを伺う。 

やはり、蔵王名物の「大露天風呂」は良さそうで、場所的には温泉街の外れ、かなりの高所に位置していて、くねった道路が何本かあるようだ。
観光案内所のほぼ正面に「高湯通り」というのがあり、直線道路で近道のようのだが酢川(温泉)神社というところで行き止まりらしい。 

スタンドの横から遠回りの右ルートをとることにした。 
曲りくねった細めの道はやがて酢川神社の参道階段に到った。 
車道はどうやら階段の中間位を横切っているようだ。

酢川神社の参道はかなり急な階段であり、幽玄な佇まいの中、両脇に四角い燈篭が並ぶ。 この参道は川柳坂ともいうようで、四角い燈篭には何やら川柳が記されている。 
尤も、文字を記すために灯篭が四角になったとも思われる。

温泉街からこちらまではかなりの坂で、おまけに上部は急な階段が待ち構える。 階段登りの疲れを癒すために川柳を考え出すとは、中々、意気な事をするもんである。

因みに、こんなんがあった。

『 上の湯は ゆっくり入れば 神の湯だ 』

上の湯と神の湯の“もじり“が面白い。 
上の湯はこの階段の直下にある。


因みに、チョッと名の知れた歴史ある温泉街には概ね温泉を鎮守する神社を奉っている。
小生の田舎、故郷のいわき湯本温泉にも「温泉神社」があるが、温泉そのものが湯神・温泉神として古来より崇敬の対象となってきた。 

その神を祀るのが湯神社・温泉神社であり、古代に発見された温泉の多くは、大己貴神(大国主)と少彦名神が発見したとも伝えられ、温泉神社の祭神である温泉神にはこの二神が充てられていることが多い。

因みに、寺院の場合は「温泉寺」と称して、薬師如来を本尊としている。
この如来は、法薬を与える医薬の仏として知られ、衆生の疾病を治癒して寿命を延ばし、災禍を消去し、衣食などを満足せしめて病を直すとされ、つまり、万病に効く温泉の仏なのである。


ここ酢川神社も祭神に大国主命 少彦名命 須佐之男命を祀り、神社由緒には『 当温泉の古名にして高湯温泉とも言われていて、蔵王山熊野岳に離宮がある(昭和27年蔵王山神社と改称)。 中世(平安期)の神仏融合により薬師如来を併せて祀ってあったが、明治維新の神仏分離令により、これを別院に移し、明治11年に元のように神社となった。 昭和34年社殿の改築を計り、旧社殿は薬師神社と改称し、先の薬師如来像を宝物として安置している。薬師像は国立文化財研究所の鑑定の結果、鉄佛であり、鎌倉時代の作で本県三仏中の一つである。 』 と記してある。

次回、蔵王の「大露天風呂



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 東北紀行(90)蔵王 「大露天風呂」  ,
 (写真集は次項に気載します)



 
蔵王温泉街の上部に位置する「大露天風呂」の位置


露天風呂は更に急坂と歪曲した道を案内板に従って進み、そのうち結構な駐車場のあるところで到着した。 
この辺りは既にスキー場のゲレンデでもあり当り、上部の上ノ台ゲレンデからの中間地点で中央ロープウェイの基部である温泉駅に至っているようである。 
スキーで降りてきて途中下車ならぬスキー板を外して一風呂浴び、再び滑り降りて行くことも出来そうである・・?。 

しかし、残念なことに冬季積雪期間は休業らしい。
尤もで、冬季はここはゲレンデの中であり、一般車もここまで登ってくるのは困難であろう。
但しである、冬期間閉鎖している蔵王名物「大露天風呂」は一時期開放されるときがあるらしい。


蔵王温泉では冬の適時なシーズンになると毎年、御存知の「蔵王樹氷まつり」が行われ、この時色んな催し事があるが、その中の一つに大露天風呂が特別に無料開放されるという。

露天風呂はサンライズゲレンデと中森ゲレンデの連絡コースの途中にあり、概ね、スキー客の利用が殆どらしいが、雪景色の中で浸かる温泉は最高であろう。
因みに、2011年の「樹氷祭り」は2月1日(火)〜2月7日(月)となっていたら。



早速、浸かりに行こう・・!

先ず、但し書きがしてあって、トイレがないので駐車場内で済ませるようにとある。
厳しい木戸門をくぐると屋根付の階段で下りていく、そこからは既に簾(すだれ)越しに男性のデカそうな露天風呂の一部が見えている。 

期待が高まる・・!、


特に、男性側の脱衣場が上の方にあるので、浴槽へ向かう途中で素っ裸の状態が通路から見えてしまう恐れもある・・?。
因みに、女性側は山側(上流側)なので、人から見られることはないと思われる。


管理棟は古色な造りの木造の建物で、中央部が入館受付になっていて、浴槽は(谷側)が男性、左(山側)が女性のようである。
男性の脱衣場は帳場横の待合室を通り過ぎる。 
脱衣所といっても、開放感満点の扉もない屋根だけ付いている建物で既に、大露天風呂が下方に見渡せる。 

脱衣場には「撮影厳禁」としてあるが、この情景、浴槽の得異な風景を見てカメラに収めたくなるのは必然であろう。 
幸い浴槽内には人の気配が無かったので、委細かまわず数枚のシャッターを切った。


入り口にはコンクリートの階段があって、あとは豪快な石組みの縁をおもむろに谷側に下りていく感じである。 
大浴場は二段造り になっていて、すぐ横には清流・・?、又は温泉水が流れていて風情を十分に感じ取れる。 

上段が少し熱め、下段がぬるめになっているようで、上段の三本の樋から新湯がガンガン投入されている。 


一見、エメラルドグリーンに見えるが、実は透明感のある白色で、硫黄の強烈な臭いが鼻をつく、酸性泉特有のキリッとした湯触りである。 
当然ながら舐めると酸っぱく、身体に傷があったり目に入ると沁みるし、特に、肌の敏感な小さな子供は長湯は止めたほうがよさそうである。

湯温は上部の熱めの所で42度以上はあるだろうか、下部の温めの所で41度ぐらいだと思われる。 
多分、100人程度入れる大きな湯船なので、どの場所が自分にとって適温か探すのも楽しみの一つであろう。 
山間地の谷間にあってロケーションは最高であり、長湯したくなる気持ちもあるが、無理すると湯当たりしそうでもある。



 
 草津温泉の「西の河原・大露天風呂
 
(蔵王温泉、露天風呂写真は次項)


気が付けば、上州草津の「西の河原露天風呂」を彷彿させる。 
あちらは浴槽が500uという巨大さで、こちらの上下段を合わせた以上に大きい。 
泉質も塩化物硫酸塩泉というPh1.7の強酸性泉である。



次回、「大露天風呂」の写真集




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 東北紀行(90)蔵王 「大露天風呂の写真」  ,


蔵王温泉の大露天風呂は大自然の真っ只中にある。
森林浴と入浴が同時にでき、200名も収容できる巨大浴槽は、男女専用各2槽づつある。


 
 駐車場からの入口


 
 浴槽への風情ある通路


 
 更衣室からの眺め(男湯)


 

 
 二段式の露天風呂


 
 上流側にある女性用露天風呂(観光協会)


 
 ゲレンデ温泉- スキーシーズンに特別開放される大露天風呂(入口付近 観光協会)




蔵王温泉 「大露天風呂」概要

泉質: :酸性・含硫黄ーアルミニウム−硫酸塩・塩化物温泉
源泉温度: : 45℃〜66℃
湯料: : 毎分 約5,700 ? 1日 約8,200 t
酸性度: :Ph1.25〜1.6(中性は7.0)
浴用適応症: :きりきず・やけど・慢性皮膚病・虚弱児童・慢性婦人病・糖尿病・高血圧症・動脈硬化症 


次回、蔵王の「お釜へ



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